eMAXIS Neoって最近すごく流行っているけど、長期投資には向いているの?
こんにちは!らくーん(@raccoon__FIRE)です。
20代のサラリーマン投資家です。
最近流行っている「eMAXIS Neo」ですが、「長期で資産形成をする人は買うべきなのか?」と疑問に思う方が多いと思います。
今回Twitterでさまざまな方から質問があったので、コストや分散性をしっかりと調べ、長期投資家が投資すべきかどうかを検証しました。
もしあなたが長期で資産形成をしているのなら、この記事を読めば、eMAXIS Neoに投資をすべきかどうかが分かりますよ。
この記事を読むと分かること
- eMAXIS Neoの特徴が分かる!
- 長期投資家がeMAXIS Neoに投資すべきかどうかが分かる!
それでは、さっそく見ていきましょう!
eMAXIS Neoとは?
まずはeMAXIS Neoがどのようなファンドかを見ていきましょう。
eMAXIS Neoの特徴は大きく二つあります。
- AIが株式銘柄を選定
- 成長が期待される革新的な分野へ投資
なんかすごそう…!
順に説明するね!
簡単にそれぞれについて説明していきます。
AIが株式銘柄を選定
Neoは、AIの先駆者「Kensho テクノロジーズ」の技術を活用した指数への連動を目指します。
Kensho テクノロジーズの指数は、AI(人工知能)が数百万ページ以上の企業の開示資料等を自動で読み込み、テーマに関連するコトバの有無を基本に銘柄を自動で選び出します。
AIだから、銘柄の取りこぼしが少なく、テーマの恩恵を十分に享受することが期待されます。
eMAXIS Neoは人による銘柄選定ではなく、AIによる銘柄選定で投資対象が決められます。
そのため、人による選定より銘柄の取りこぼしが少なくなるのが特徴だそうです。
成長が期待される革新的な分野へ投資
eMAXIS Neoは「VR技術」や「自動運転」、「宇宙開発」など、2020年代に世界でイノベーションを巻き起こして成長を遂げていくことが期待されるテーマの数々に投資ができます。
ラインナップは全部で9つで、どれも今後産業として高い成長が期待される分野とされています。
そのため、「通常のインデックスファンドよりも高いリターンが狙える!」というのが売り文句です。
なんだか夢のあるファンドだね!
いいことばかりのように聞こえるけど…
実際はどうかな?
結論:eMAXIS Neoは長期投資には向かない
概要を見てきたところで、まずは結論から申し上げますね。
なので、20~30年というスパンで資産形成を考えている人には個人的にはおすすめしません。
VTやVTIという伝統的な指数に連動するインデックスファンドの方が長期投資には向いています。
では、「eMAXIS Neoが長期投資に向かない理由3つ」を説明していきます。
eMAXIS Neoが長期投資に向かない理由3つ
手数料が高い
eMAXIS Neoが長期投資に向かない一番の理由が「手数料が高い」ということです。
バンガードをはじめとした資産運用会社が個人投資家に繰り返し伝えているのは「コストの重要さ」です。
「バンガード4つの基本原則」においても、
コストを最小限に抑えることは、あらゆる投資家にとって不可欠の重要な要素です。それは、投資において、高い手数料を払えばそれだけリターンが大きくなるという根拠はどこにもないからです。
と書かれている通り、手数料(コスト)を最大限抑えることが個人投資家にとって非常に重要になります。
それでは、実際にeMAXIS Neoのコストを見ていきましょう。
これは高いのかな?安いのかな?
この数値が高いのかどうかを他のインデックスファンドと比べてみましょう。
例えばS&P500に連動する「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」の購入時手数料と信託報酬を見てみましょう。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の方が信託報酬が8倍近く安い!
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)とeMAXIS Neoを比較すると、購入時手数料こそ変わりませんが、eMAXIS Neoの方が8倍近くの信託報酬がかかることが分かります。
長期投資においては、時間がたてばたつほど「コストの差」がじわじわとボディーブローのように聞いてきますから、長期投資にはeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の方が向いていると言えそうです。
長期であればあるほどコストへの意識は大事だね!
分散性が低い
2つ目の理由が「分散性が低い」ということです。
長期投資のキーワードは「長期・分散・低コスト」です。
幅広い銘柄に分散投資をすることで、リスクを和らげながらリターンを維持することができます。
一つの銘柄が下がっても、いろんな株式に投資していれば、他の銘柄がカバーしてくれるんだね!
それでは、実際にeMAXIS Neoの投資対象銘柄を見てみましょう。
今回は「eMAXIS Neo 自動運転」に注目してみたいと思います。
次にeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)とも比較してみましょう。
S&P500の方が20倍以上多くの銘柄に分散投資してるんだね!
以上の比較から分かる通り、eMAXIS Neoの分散性は低いです。
そのため、どちらかというと「王道インデックスファンド」というよりは「特定のセクターに偏ったアクティブファンド」という性質が強いです。
自動運転銘柄にだけ投資しているのだから、当然と言えば当然。
S&P500ほど幅広い分野・企業へと分散投資できているわけではないので、かなりリスクのある商品とも言えます。
今は絶好調な自動運転・ドローン・ウェアラブル産業ですが、果たして20~30年後もその分野が世界のトップを走っているといえるでしょうか?
ぼくにはそのように言い切る自信がないので、より幅広く分散されたS&P500への投資を選択します。
連動する指数との乖離が大きい
最後の理由が「連動する指数との乖離が大きい」ことです。
eMAXIS Neo 自動運転は「S&P Kensho Autonomous Vehicles Index」という指数に連動するように運営をされていますが、その指数との乖離が大きいです。
下の表をご覧ください。
右端の設定来の部分の数値を見ると、ベンチマーク(指数)との間で10%以上もの乖離が見られます。
指数への連動がしっかりできていないということは、ファンドのガバナンス(管理)がしっかりされていない可能性があります。
- 運用コストが高くついている
- 資金の流出入が激しい
このような可能性が考えられます。
個人的には、より指数への連動が正しくされていて、安心してお金を託せるファンドをおすすめします。
「指数との乖離」を見て、しっかり運用されているかチェック!
まとめ
ここまでの内容をまとめていくよ!
- eMAXIS Neoは長期投資にはおすすめしない
- 手数料が高い
- 分散性が低い
- 連動する指数との乖離が大きい
- よりコストが低く分散性も高い「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」や「eMAXIS Slim 全世界株式」が万人におすすめ
最近かなり話題のeMAXIS Neoですが、手数料や分散性の面から見て長期投資には向かないと思っています。
ぼくのゴールは20年~30年後に株式投資の複利効果を享受することですので、その時々の流行りものに飛びつくことなく、じっくりと腰を据えて資産形成していきたいと思います。
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ぼくは株式投資の才能がないので、インデックスファンドにしか投資をしていません。ぼくのポートフォリオはこちらで公開しています。
流行りものでいうとビットコインなどの仮想通貨がありますが、ぼくは現時点では投資をするつもりはありません。仮想通貨の危険性はこちら。
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それでは、らくーんでした。また!